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内山隆さん

05「非見込み客管理」内山隆さん

「非見込み客管理」

ジャンル:ビジネス・経営・情報  発行:2010年6月

「非見込み客管理」

いま「買わないお客様」も、いずれ「買ってくれるお客様」。誰もがその重要性を認識しているのに、誰も実践していない「非」見込み客管理術を、実例紹介しながら分かりやすく解説したビジネス書。営業が変われば、受注も倍増する。営業マンだけでなく会社全体にとって役立つ一冊です。

パンフレットより、名刺より、
本は営業ツールとして「信頼感」がある。

Parade Books 早速ですが、「本を出そう」とお考えになったきっかけを教えてください。
著者 きっかけは、「信頼」ですね。ホームページとかパンフレットとか、もしくは小冊子とか、色々ツールがありますが、企業として1番「信頼」のおけるツールで情報を発信したかった。本って信頼度が高いじゃないですか?なぜと言われても分からないのですが…本とホームページでは、受け止め方、受け取る人が違う。だから、うちみたいな…当時、「営業アウトソーシング」というちょっと知られていないビジネスを信頼感とともに伝えるには「本」がいいと思ったんですよね。
Parade Books 「本」をつくろうと決められて、その後すぐに「自費出版」と思いたったのですか?それとも「企画出版」も考えられたのですか?
著者 私たち素人にとって、「企画出版」とか「自費出版」とか以前に「出版」ってものが、まったく分からなかったので、「出版とはなんぞや?」から入りましたね。まずは、起業仲間の出版経験者に聞きに行きました。聞くと「自分の原稿を書いて出版社に持ち込むパターン」と、「自分でお金を出すパターン」があって、持ち込みで出版社が気に入ってくれたら、お金はかからないし、むしろ世にいう印税みたいなものをもらえる。自費出版だったら、全部自腹。費用はマチマチ。持ち込むなら企画書をつくって、まずはそれを気に入ってもらえないといけないとか、色々言われたけれど…う~ん。分から~ん!ってなりました(笑)。相場も分からず両方を調べ、やっとパレードブックスさんにたどり着いて…思えば結構長い道のりでした。
Parade Books 「自費出版」に決められた決め手はなんでしたか?
著者 そもそも私は作家ではないので、印税で儲けようとは考えていません。出版の目的は、「弊社の信頼がおける情報」を「確かな人に届ける」ということ。ツールとして本が必要だったので、目的達成のために考えた結果です。読者が重要視するのはコンテンツとか著者で、「あの経営者はどんなことを考えているのだろう」ってところだと思うので、本というかたちになっていたら「信頼」というところは、ほぼクリア。企画出版だと、出版社に気に入られるために企画書とかつくるんでしょ?…スピード感を考えるとありえなぁ(笑)
Parade Books 原稿執筆ではライティングオプションをご利用いただきましたが、いかがでしたか?
著者 これもスピードという観点で利用を決めました。他の方がどうかは分からないのですが、仕事全体で比較すると、営業ツールづくりの優先順位ってちょっと落ちるんですよ。やっぱりスタッフの教育だとか作業だとか…現場の仕事を回す方が重要で、どうしても原稿を書くのが後回しになって時間がかかる。だけど、2回か3回話をするだけで原稿を書いてくれるのなら、利用するしかないよね。
Parade Books 取材を受けている時に気をつけたことは、ありますか?
著者 ライターさんは営業の世界の人ではないから、要所要所で営業の専門用語が分からなかったんですよね。だから、「目の前にいるあなたにも伝わるように」と話しました。この本に「生命保険会社の方が営業に来たのに、私の名前も聞かずに帰ってしまった」というエピソードがあるのですが、これは取材を受けている時に本当にあった話。ライターさんも、実際に目の前で起きて、自分で理解したことを文章に起こしたから、結果として読み手に伝わる文になったな、と。
Parade Books なるほど。営業を全く知らない人に話すことを心がけられたのですね。
著者 自分で書いていたら、こうはならなかったと思います。専門用語を多用して自分よがりになっていたかもしれない。だからね、話は少しそれますが、私は自費出版には「ライティング必須」って今は思っているんです。
Parade Books 特に企業の営業ツールのように伝えたい相手がいる場合、ライターの第三者目線が有効になってきますね。
つくった本は全部自分で自由に使えるというのも利点ですが、内山さんは本をどのように活用されていますか?
著者 営業アウトソーシングのサービスを使っていただきたいと思っている会社様に、この本と私の考え…「あなたとお付き合いをしたい」という気持ちを綴ったお手紙を送って、ご連絡をお待ちする…と、いうことに使っています。
Parade Books 順調に発行部数を伸ばされていますよね、初版から5年、今回の5刷で1万2千部です。
著者 うそ!(笑)そんなに?
また近々増刷しますよ。もうすぐ在庫がなくなりますから。
Parade Books はい。自費出版において発行部数1万部超えは、それだけでもひとつのニュースになるくらいですよ。本をつくる目的や使い方が明確だから、有効利用した結果が1万部超となったんですね。
著者 あなたは印税で儲けたいのですか?それともあなたの想いを伝えるのが優先なのですか?どっちですかって話ですよね。売れようとか、本棚に置いてもらおうとか、邪な考えがあるから企画出版にこだわるんですよね、きっと。自ら配ればいいのに。
Parade Books (笑)なんだか、内山さんがパレードブックスの営業さんで、私がお客さんみたいですね。
著者 だって本当にそう思うよ、出版の目的を忘れてはいかん!と。でも、本ってどうしてもそういうイメージが付きまとうのも分かる。うちは本を打ち合わせコーナーに置いているんだけど、「けっこう印税をもらっているんじゃないですか?」って必ず聞かれますよ。その時の返答は「月に1回焼肉食べられるくらいです」って決めてますが(笑)。
Parade Books 営業の掴みの話題にもなるってことですね。
著者 ま、そこも「信頼」ですよね。本を見て、必ず「あっ」て思ってもらえる。権威を感じてくれるんですね。これを使わない手はないよね。もったいない。
Parade Books 名刺は捨てられてしまうけど、本は捨てられないっておっしゃっていましたもんね。えっと、活用方法に戻って…お付き合いをしたい会社様に配られているということでしたが。
著者 そうそう。あ、これも伝えておいた方がいいと思いますが、その営業ツールとして5年間使った結果、おそらく…そこから得た収益は「億」は超えています。
Parade Books 億!素晴らしい効果ですね。皆様、本を読んだうえでご連絡くださったのですか?
著者 そうですね。だいたいこれだけの情報を伝えられるツールって他にある?ないでしょう?ホームページ…読まないでしょう?パンフレット…読まないでしょう?でも、本だったら、わりと読みますよね。
Parade Books 「想い」を伝えるには最適なツールですよね。
著者 信頼感は間違いなくUPしたと思いますよ。自分でもペイできているのが分かっているので、もう皆さんに「やろうよ」としか言えません。
Parade Books 今後、新しい展開はお考えですか?
著者 今の本の内容は決して古くはないんだけれど、うちのサービス内容がもっと広くなっているので…。そういう観点ではこの本は少し狭いんですよね。だから、第2作は考えています。
Parade Books 範囲が狭いからこそ、御社のサービスがよく分かるという感じもしますが。
著者 う~ん。自分で読んでいて、当時の私の頭の中だなと思います。どう改変したらいいかは分からないけど。7割方は同じで3割方変えるかな。
Parade Books 初めての本をパレードブックスで出版していかがでしたか?
著者 前も言ったかもしれませんが、私は「信頼」を重視しているんです。御社の担当の方と対面して話して…いい意味でも悪い意味でも「営業」じゃなかった。私は営業の定義が世間で「売り込むこと・提案すること」と思われていることを否定しています。営業というのは、相手の持っている「そもそもの課題」をぐっと透視して、それを解決してあげることだと思っていて、決して押し売りするようなものではないと考えているのですが、そこが合っていたんですね。…だから、うちの考える営業としてお上手だったんですよ。あと、最後の最後に「値引いて」って言ったら、「ダメです」って言われて(笑)
Parade Books そんな言い方していないですよ(笑)
著者 「もともと必要以上の利益をいただいていません。価格をおさえられるところはおさえてご案内していますし、この料金の中でしっかりやらせてもらっていますので、うちでは値引きをしていません」って言われたので、「信頼できる!」と思って決めました。その時に考えていた上限価格にも合っていたというのもあって。
Parade Books まさか、あれは試されたのですか?
著者 いやいや、試しじゃない。一応言ってみただけ(笑)
Parade Books そうですか(笑)
では最後に、今後出版する方にアドバイスがあればお願いします!
著者 ずっと言ってきた通りだけど、まず出版の目的を考えてください。企業の方ならば印税よりスピード重視ですかね。となると自費出版でライティングがおすすめ。それに、企業家にとって5年前の自分の頭の中がそのままかたちになっているのは、すごく大きいことだと思っていて…それも信頼のおける「本」というかたちで残すことが大切なんですよね。みなさん一度はやってみた方がいいです、特に若いうちに。そして少し成長したらまた書いて…。自分の頭の中って移り変わっていってしまうものだからね。
Parade Books 貴重なお話をありがとうございました。

内山隆(うちやまたかし)
1973年、山梨県生まれ。大学卒業後、IT関連企業に就職。新規開拓営業部門に配属され、東証一部上場企業など数々の新規顧客獲得に成功。営業の楽しさと苦しさ、そして企業にとっての営業の大事さを実感する。
2002年に中小企業診断士の資格を取得。同年に株式会社エグゼクティブを設立し、代表取締役に就任。
現在でも第一線で営業活動を行っている。

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