実際にタイトルを決めるにあたって、どんな風に考えれば良いの?という方もいるはず。そういった方は、ベストセラーになった本や書店で販売している本を参考にしてみましょう。ここ十数年で登場し現在でも流行しているものは、タイトルが一文になっているような長いもの。エンターテインメント小説から広がった文化ですが、その後『もし高校野球のマネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら』(ダイヤモンド社 2009年 岩崎夏海・著)や『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(文藝春秋 2015年 村上春樹・著)など、他ジャンルにも広がっています。また、『くるまの娘』(河出書房新社 2022年 宇佐美りん・著)のような、相いれない二つの言葉を掛け合わせたタイトルも最近では印象的です。アプローチこそ真逆ですが、どちらも興味を惹いて手に取ってもらいやすくする戦略をとったタイトルといえるでしょう。
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