色校正って必要？

こんにちは。出版コーディネーターの森です。
先日、自宅で映画を見ていたら、字幕の「ニ（カタカナ）」が「二（漢字）」になっている箇所を発見しました。職業病でしょうか…。配信サービスの字幕は誤植が多い印象です。確認する時間や予算が足りないのかもしれませんね。
さて、今回の特集は色味を確認するための色校正です。高額なこともあり「お金をかけてまで出す必要があるの？」と思うかもしれませんが、商業出版では必ず行われる工程ですし、完成後に刷り直しになると、もっと大きな出費となってしまいます。数ページ分だけでも出した方が良いでしょう。

色味を確認する色校正。
どうして必要なの？

カラー印刷はとても繊細なものです。同じデータを使っても、家庭用のプリンターや会社のプリンターと印刷会社の印刷機では、使用する機械、印刷の仕組み、インキ、用紙などが異なるため、同じ色味には仕上がりません。そこで必要となるのが、実際の印刷と近い条件で試し刷りを行う「色校正」。色味に大きなズレがないかチェックし、画像やインキの濃度の調整などを行うことで、希望の色味に近づけます。

色校正は、大きく分けて3種類あります。【1】簡易色校正＝実際に印刷する用紙や印刷機は使用せず、高性能のプリンターを用いる方法。文字やレイアウトの確認に使用されるもので、色味の確認はできません。【2】本紙色校正＝本番と同じ紙と同じインキを用いて校正専用の機械で印刷する方法。本番と機械が異なるため、色味にブレが生じます。【3】本機色校正＝全て本番と同じ環境で試し刷りを行います。最終的な仕上がりをブレなく確認できる、パレードブックス推奨の色校正です。

印刷用に作成した原版を使って印刷する「オフセット印刷」と異なり、高性能なプリンターでデータをそのまま印刷する「オンデマンド印刷」は、色味が安定せず、ムラも出やすいため、写真集や絵本にはお勧めしておりません。ただ、最近ではオンデマンド印刷の精度も上がっております。本番と同じ環境でのテスト印刷も可能ですので、少部数でカラー印刷をご希望の場合はぜひお試しください。

読書灯にもなる「光る栞」。

読書する際、手元が暗くなりがちですよね。そんなときに便利なのが、読書灯として使える光る栞「NEMUIX（ネムイックス）」です。栞なので、本に挟んで持ち歩けるほど超軽量で薄型。ブルーライトLEDを使うことで、睡眠を司るホルモン「メラトニン」の分泌が規則正しく機能するよう開発されているというから、ベッドでの読書に最適ですね。動力はコイン型のリチウム電池。折り曲げることで自立させ、机の上などに置けるのも魅力的です。クラウドファンディングで発売された商品で、残念ながら現在は手に入らないようなのですが、話題になれば再発売されるかもしれません。