引用したいんだけど…。

論文や学術書はもちろん、小説やエッセイ、ビジネス本など、文字ものの作品には何かと縁深いこの話題。
ルールを守って引用することは、著作権侵害を防いで作品に信頼性を高めるだけでなく、読者が出典元にあたることで、新たな学びを広げるきっかけになるかもしれません。

許可がなくても本の文章を利用できる⁉

引用とは、「人の言葉や文章を、自分の話や文の中に引いて用いること」です。画像は対象外で、あくまでもテキストのみを指します。
少し怖いお話になりますが、人の作品を許可なく使うと、「著作権侵害」で訴えられてしまうことに…。
「著作権」は、出版されている書籍はもちろん、論文やブログの文章など、どんな媒体でも公表された時点で自動的に発生します。
誰かが公表したイラストや写真、歌詞を自著で使用したければ許可申請が必須です。

でも、文章だけは「引用のルール」を守りさえすれば、著者や出版社の許可なしに使用してもOKなんです。

7つのルール

引用のルールは下記の7点。

①公表された作品であること。
②出典を正しく明記すること。(“『書名』著者名(出版社名、●●●●年発行)”この形式で書いておけば大丈夫でしょう)
③あくまでも主役はオリジナルの文章であること。
④引用する必然性があること。
⑤一言一句そのまま借りてくること。(誤字脱字もそのままに)
⑥正当な範囲内にとどめること。(数十ページにわたって掲載するのはNG)
⑦抜き出した部分を一目で分かるようにすること。(引用部分をカギカッコで括ったりフォントを変えたりしましょう)

引用は自分の著作物を補強するために行うもの。
引用部分がメインになってしまわないようご注意ください。

SNSやブログからの引用は慎重に

近年、SNSやブログから引用したいというご相談もよくいただきます。
法的には引用の範疇であれば問題ないのですが、SNSやブログは個人ユーザーが「本に引用される意識が薄い」まま発信していることが多く、正しく引用していても、トラブルになることがあります。
SNSやブログと本は別物で、投稿が簡単に削除されたり書き直されたり、個人の思い込みで事実とは異なることが書かれているケースも…。むやみな引用は避けた方が無難です。

引用は、自分の文章により説得力をもたせることができる、本には欠かせない手段。
正しく引用して、本の信頼性を高めていきましょう!

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